タイトル争いへの生き残りをかけて…
2025-10-10 しまんちゅレーサーのレース奮闘DIARY
しまんちゅレーサーのレース奮闘DIARY!!_’25年9月振り返り

8月はSUPER GTにおいて富士、鈴鹿の2大会が開催され、シーズン後半にかけて激しくなるチャンピオン争いに踏みとどまれるかどうか、のシビアな戦いを強いられた。そして迎えた9月。スーパー耐久シリーズの開催がないため、少しスケジュール的にはゆっくりできるのかと思いきや、まだ残暑を感じるなか、平良響はいつもどおり!? 西へ東へ移動を伴うレース参戦に勤しんでいたようだ。

8月末に鈴鹿サーキットで開催されたSUPER GT第5戦。シリーズタイトル争いにおいて、トップランカーとのポイント差を縮める結果を残し、シーズン終盤に向けていい流れを作ることになった。8月最後の週末には、静岡・オートパラダイス御殿場でのカートレースにメカニックとして参戦。気分転換には絶好の機会だったはずだ。そして翌週もまた御殿場に”参上”。こちらはGR86/BRZ Cup 2025第5戦となり、No.330 OKINAWA GR86での参戦となる。31台中16番手で予選を通過し、上位入賞を狙ったのだが……。結果は14位に。なんとペナルティを課され(なんでも、反則スタートがとられてしまったとのこと)、10秒が加算されるレース内容だった。レースの世界に”タラ・レバ”はご法度なのだが、もしこのペナルティがなければ第4戦十勝に続いて入賞を果たせていただけに、残念な結果となったのは言うまでもない。GR86/BRZ Cup 2025も、残すところ2戦。是が非でも表彰台を目指してほしい。


SUPER GTの舞台は宮城・スポーツランドSUGO。第6戦は300kmでの戦いとなる。昨年のSUGOは予選日から本降りの雨に見舞われ、朝の公式練習後はまったく走れない状態だった。今年のSUGOも初日は雨。だが幸いにして下り坂にはならず、徐々に天候は回復! 朝はウェットコンディションだったが、予選、決勝共にドライでの走行でバトルが繰り広げられた。平良はQ1・A組に出走し、この日初となるドライコンディションにぶっつけ本番で挑むと、3番手タイムをマーク。コンビを組む堤優威選手へと無事バトンを手渡した。その”先輩”はQ2で5番手を獲得。サクセスウェイトで苦労する中でもしかと意地を見せる結果を残した。そして、迎えた決勝。平良がスタートドライバーを担当し、粘りある走りで表彰台を意識した戦いを繰り広げる予定だったが……。タイトで大渋滞が発生しやすいSUGOならではの展開で思わぬアクシデントが発生する。すでにGT500車両からは周回遅れとなるなか、前方でバトルをしていた2台が接触、その背後にいた別の車両が減速し、平良もまた急ブレーキをかけたものの目前の車両に追突してしまう。これでラジエターを損傷し、結果、冷却水が漏れ出したためにスロー走行していたが、SPコーナーアウト側でクルマを止めることに。思わぬ事態にチームも呆然。というのも、今シーズン初のリタイヤは昨年開幕戦以来のことでもあったからだ。まさに不測の事態で戦列を離れることになり、悔しさしか残らない戦いとなった。第7戦オートポリスは、チームとしてクルマとして相性が良いだけに、チャンピオン争いに生き残るためにも、優勝を意識した戦いに臨むことになる。

9月最後は、三重・鈴鹿サーキットでのハチロクテストに向かった平良。このあと、10月上旬にはGR86/BRZ Cup 2025第6戦が控えるため、しっかりと走り込みをして準備を進めることになった。いずれのレースも徐々にシーズン終盤が近づきつつあるだけに、良い結果でしっかりと形を残していきたいと願うばかりだ。
(text:島村元子/photo:RACING japan PRESS)