例年より早い梅雨明けにも負けずと酷暑のレースで奮闘!

2025-07-15

しまんちゅレーサーのレース奮闘DIARY!!_’25年6月振り返り

今年は全国各地で例年より早い梅雨明けとなっているが、サーキットでの戦いにおいては、ウェットコンディションよりドライのほうが良いというのが正直なところ。6月頭に富士24時間レースを終えたしまんちゅレーサーの平良響は、夏本番のなか、引き続きどっぷりとレース三昧の日々を過ごしている。

スーパー耐久レース第3戦として行なわれた富士24時間レースでは、多くのチームが4〜6人体制でタフな戦いに臨むパターン。だが、平良が所属するKTMSではレギュラーシーズンどおり、3選手での戦いを敢行した。世界的に有名な耐久レース「ル・マン24時間レース」と同じ形で参戦したというわけだ。難しいコンディションのなか、3選手でやり遂げたことで多くの”引き出し”ができたことだろう。

次なる戦いは、TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup。第3戦の舞台は宮城・スポーツランドSUGOとなる。今シーズンから活動を開始したオキナワドリームレーシングが手掛けるNo.330 OKINAWA GR86は、全28台が出走する予選に臨むとちょうど真ん中の14番手につけることとなった。SUPER GTのGT300クラスでコンビを組む堤優威選手はじめ、同じGT300クラスに参戦中のライバルがゴロゴロいるこのレース。SUPER GTではサクセスウェイト等さまざまな”規制”のあるクルマをドライブするわけだが、このTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupはスプリントレースだけに、まさにドライバーの”腕一本”の戦い。チームスタッフとともにクルマを作り上げながらSUGOの戦いに挑んだが、思うようなレース展開にはならず。ウェットコンディションだった予選から一転、ドライでの決勝結果は16位に。次戦はSUPER GTはもとより、スーパー耐久も開催していない十勝スピードウェイが舞台。年に一度のチャレンジとなる戦いで、どこまで調子を上げることができるか。上位での戦いに期待したい。

続いて、パスポートを手に平良が向かったのは、マレーシア。12年ぶりにセパン・インターナショナル・サーキットでSUPER GTが開催されることになった。2019年、コロナ禍を機に海外戦が中止されていたSUPER GTとしては、ようやく5年ぶりの復活となる。GT300クラスではセパンでのレース未経験者も多いなか、平良はカテゴリーこそ違えど、実走済み。シーズン序盤の締めくくりとも言える戦いのため、少しでもポイントを稼いでおきたい。公式練習では9〜10番手のタイムをマークしていたNo. 2 HYPER WATER Racing INGINGだったが、ノックアウト予選のQ1・B組では平良がステアリングを握ると4番手でQ1通過を果たし、堤選手へバトンを繋ぐ。Q2では堤選手が6番手のタイムをマーク、3列目から決勝に臨むこととなった。

現地時間午後4時30分、まだ夕暮れより少し早いタイミングのなかで戦いがスタート。どれほどの灼熱の戦いになるかと身構えていたが、気温31度、路面温度は40度超と、実際には日本の猛暑時と似通ったコンディションに。とはいえ、高湿度のうえに日本のサーキットと路面の特性が異なり、タイヤマネージメントにはより一層気を配ることになる。平良はスタートを担当し、早速1コーナーで1台をパス。この好走で団子状態でのレース展開から開放され、自身のペースで順調に周回を重ねて堤選手へとスイッチ。その後もミスなくチーム一丸の戦いを続けて6位フィニッシュを果たした。レース後、上位の1台にペナルティが課されたことを受け、正式結果は5位に。無事、開幕から連続入賞を達成し、がっつりとポイントも計上。ランキングは2位へと浮上している。

およそ1ヶ月のインターバルを経て、次の第4戦は再び富士へ。SUPER GTとして初のスプリントレースが実施され、土曜、日曜にそれぞれドライバーがひとりで戦うことになる。未知のレース展開を好機にし、ランキングトップを狙いたいところだ。

(text:島村元子/photo:RACING japan PRESS/遠藤樹弥)

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